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【誤操作しても事故にならない】Excelの機能はヒトにやさしい?

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ミスをして大損害を引き起こしてしまった…!

 

業務上でミスをすることは人間誰しもあると思います。

 

その際に、大きな損害になるか、損害を抑えられるかは、人がミスすることを見越しているか否かによって変わってきます。

 

仕事やプライベートでExcelを使う方は多いのではないでしょうか。

 

Excelでも、操作を誤ってしまうことは誰しもありますが、それでも大事に至らない設計になっています。

 

普段あまり意識することがない、失敗にも寛容なExcelの機能について誤操作の視点から検討してみました。

 

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失敗に寛容なExcelの機能

ファイルの保存

ExcelPowerpointなどのOffice製品ですが、保存する際に、「×ボタン」を押下し、保存するか否か聞かれたのちに保存する方は多いのではないでしょうか?

 

実際に、「上書き保存」や「名前を付けて保存」をしたのちに×ボタンを押下すると、

保存するか否か聞かれません。

 

×ボタンを先に押して保存するか、先に保存して×ボタンを押すかの違いですね。

 

いずれも処理結果は同じです。

 

もし、×ボタンを押して保存されずにデータが消えると…せっかく作成したデータが消えてしまう、もしくは途中保存した状態に戻ってしまい、大変な損失になりますよね。。。

 

本当に閉じても良いか、閉じる際には保存をするか、念入りに聞いてくれるのは、ありがたいです。

 

ファイルの自動保存と復元

Excelには、上記のように、保存のボタンを押さずとも、自動で保存してくれる機能があります。

 

外的な要因により、意図せずにファイルが消えてしまった場合、全てが消えると大損失ですよね。

 

自動保存で保存された箇所からファイルを復元できるのも役に立ちます。

 

 

元に戻す

こちらも多くの方が多用している機能だと思います。

 

誤って入力、変更した際に、操作を取り消して、元の状態に戻してくれる機能です。

 

もし、この機能が無かったら…文字や数式を入力しなおしたり、セルの編集や図の挿入も再び行わなければならなくなります。

 

この機能があることで、大幅に作業時間の短縮ができていると考えられます。

 

まとめ

このような、失敗しても取り返しのつかないことにならないことは、様々な場面において重要なことです。

 

もちろん、失敗を未然に防ぐことは重要です。

 

以下記事では、ヒューマンエラーの防止策について検討しています。

ergonomics.hatenablog.com

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しかしながら、いくら策を講じてもヒューマンエラーは起こり得るものです。

 

エラーや誤操作が生じた際に、どれだけ被害を軽くできるかということは、モノやシステムをデザインする際に常に意識していきたいことです。

【年寄り扱いするな!】スティグマ(汚名)問題とデザイン

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スティグマ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

 

あまり聞きなれない言葉ですが、今回はデザインと絡めて紹介したいと思います。

 

 

 

 

スティグマとは

スティグマStigma)は、日本語で汚名、不名誉、烙印という意味があります。

 

特に、人の信頼をひどく失わせるような属性を表します。(Goffman,1963)

 

さて、このスティグマですが、私たちの身の回りにも問題が存在するシーンがあります。

 

スティグマ問題の例

老人ホームに入居する際に

内閣府の介護に関する世論調査によりますと、「自宅で介護を受けたい」と回答した方の割合が多いことが分かります。

survey.gov-online.go.jp

 

老人ホームに入ることで、「老人」と認定される感じがあることも、入居をためらう1つの要因ではないかと思います。

 

「老人ホーム」という響きが、当事者にとって負の感情を抱くものであれば、そこに属したくないという気持ちからスティグマ問題があると考えることができます。

 

バスや電車でお年寄りに席を譲る際に

座席が埋まっているバスや電車で、お年寄りの方に席を譲った経験がある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

 

そういったとき、素直に受け入れて席に座る方もいれば、大丈夫ですと断っている方もいると思います。

 

その際に、「年寄扱いされるのが嫌だ」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

 

「優先席」になると、なかなか進んで座りづらいと感じる方も多そうですね。

 

「優先席」という言葉自体、高齢者や体が不自由な方が座るところですというサインになり得ます。

 

車いすや歩行器、杖などの補助器具を使用する際に

自ら進んで車いすや歩行器を使いたいという方はほとんどいませんよね。

 

ましてや、これらの器具での補助が必要な時でも、使うのを嫌がる方も多いのではないでしょうか。

 

これらの製品には、負のイメージがあることも、利用が渋られる原因の1つかもしれません。

 

利用する際には、周りから見た際に器具が分かりやすく、「ここに障がい者がいます」というサインを発することにもなります。

 

以下記事では、「しょうがいしゃ」の表記について検討しましたが、いずれの表記でも、個人のとらえ方次第では負のイメージがあるかもしれません。

ergonomics.hatenablog.com

 

製品の見た目を改善すると良いか

最近は、デザイン性に凝ったおしゃれな製品がたくさん出てきています。

 

メガネは、視力が低い方への補助器具である反面で、度が入っていないものもあり「ファッションの1つ」というとらえ方も広がってきています。

 

杖も、身体が不自由な方への補助器具である反面、ファッションとしてのステッキが流行したこともありました。

 

しかしながら、歩行器等はまだまだ補助器具である見た目のものが多いと感じます。

 

もし、見た目ですぐに分からないような補助器具が出てくると、このようなスティグマ問題は解決されるかもしれません。

 

まとめ

年齢を重ねて、身体的な機能が落ちてくることは仕方がないことです。

 

しかしながら、精神的な部分は常に成長を続けるものだと思います。

 

色々な経験から、知識や見聞を得て、内省する機会も多いでしょう。

 

対して、若い人は、失敗を恐れずに挑戦し続ける体力があります。

 

これらを混合することで、スティグマ問題を解決するようなデザインが出来上がるのではないかと思います。

 

私の職場にもシニア世代の方が数名いらっしゃいます。

 

良いデザインを発想するヒントが眠っているかもしれないため、積極的に協力していきたいものです。

 

参考文献

誰のためのデザイン? D.A.ノーマン著

【アイデアから商品ができるまで】商品が世の中に受け入れられるには時間がかかる?

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こんなものができたらいいな♪

 

…というアイデア着想から、実際に商品ができるまでには多くの時間がかかります。

 

企業は常に新しい製品を世の中に出していますが、それが世に出るまでには数カ月、数年かかることが多いです。

 

更に、革新的な技術が商品化して世の中に受け入れられるまでには、20~30年、更には1世紀かけてようやく受け入れられるような場合もあります。

 

今回は、商品が世の中に普及するまでについて、調べてみました。

 

 

 

 

タッチパネルディスプレイが世の中に普及するまで

2000年代初めの携帯電話やタブレット端末の普及は、私たちの暮らしを大変便利にしてくれました。

 

このような製品の開発は、とても革新的なものであったと感じられます。

 

しかし、科学技術者にとっては、必ずしも革新的なことではなかったと思われます。

 

マルチタッチパネルディスプレイ※は、1980年代には海外で開発されていました。

※同時に押された複数の指の圧力の位置を検出するタッチパネルディスプレイ

 

その後日本でも製品化され、研究所等に売れ、そこから多くの開発がされています。

 

世の中の目に触れるまでに、なぜ時間がかかったのかといいますと…

 

研究の技術を消費者への製品として、安価で信頼性のあるものに仕上げるために20~30年程かかってたようです。

 

初期の製品は、高価で信頼性も低く、そこからの企業努力で、現在の安価で信頼性の高い製品につながっていきました。

 

古い技術も残存する(洗濯機の例)

新しいテクノロジーが普及したことにより、全てが新しいものに一気に変わるということはありません。

 

例えば、洗濯機は、手動のものから、自動化され、現在は全自動化されてるものもあります。

 

洗いからすすぎ、脱水、乾燥まで全てを自動で行ってくれる洗濯機により生活は大変便利になりました。

 

しかしながら、手動洗濯機がなくなったかというとそうではありません。

 

更に、現在でも洗濯板を見かけることもあると思います。

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このように、全てが新しいものに取って代わるのではなく、古い技術も残り続けていきます。

 

まとめ

現代、テクノロジーは目まぐるしく発達しており、変化も急速です。

 

数年前に着想し、現在取り組んでいることが、すでに「時代遅れ」となっていることもあります。

 

それに対して、人や文化の変化は非常にゆっくりとしています。

 

即ち、技術革新は急速に進む一方で、世の中へ浸透はゆっくりであり、古きものが消え去るのは更にゆっくりと言えます。

 

 

参考文献

誰のためのデザイン? D.A.ノーマン著

誰のためのデザイン?増補・改訂版 認知科学者のデザイン原論 [ ドナルド・A.ノーマン ]

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