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【迷わせる水道の蛇口】どっちがお湯でどっちが水?デザインの標準化とは

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水道の蛇口の左右どちらがお湯か?

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基本は右が水、左がお湯

お風呂や台所についている水栓ですが、今では様々なタイプのものがあります。

水とお湯の蛇口が分かれている2ハンドル水栓ですと、

水とお湯の蛇口は、ほとんどの場合、「右が水、左がお湯」となっています。

法律や規律で決められている、ということはないようでして、左が水、右がお湯の場合もまれにあるようです。

レバーを上げ下げするシングルレバー水栓の場合も、レバーと湯水の関係は同じ様です。

毎日当たり前のように使っている水栓ですが、誰も教えもしないことを、なぜ我々は普通に理解して使っているのか。

これについて調べてみたのですが・・・決まりきった答えはないようでした。

昔からの慣習が浸透したことにより、水栓メーカー各社は 右が水、左がお湯の

製品をつくっているのかもしれません。

 

 

文化によって異なることも

日本では、上述した右が水、左がお湯の位置関係が標準的です。

世界に目を向けてもこの位置関係は標準的のようですが、国によってはこの常識が通用しない場合もあるようです。

水道の蛇口以外でもこのようなデザインによる印象の違いは生じ得ます。

 

 

標準とは

標準化することで、多くの人々の生活が簡素化されます。

すべてを同じようにデザインすることで、ユーザーは、一度学習すれば済みます。

水道の蛇口の水とお湯の位置も、最初に1度だけ学習すると、その後に出会う蛇口も同じ位置関係であるため、経験則に従い、理解できるかと思います。

同様に、水量の調節時には、反時計回りに回すと流路が開き水が出て、時計回りに回すと水が止まることも理解できるでしょう。

 

 

標準化と新しいものづくり

標準化により、物のデザインが決まり、それが社会に浸透すると、人々は少ない努力でものを使えるようになります。

しかし、新しい製品を世の中に出す際に、この「標準」が障壁となることもあり得ます。

上述したものとは逆で、左が水、右がお湯の蛇口を世に出そうとしても、すでに標準として世間に受け入れられているものから逆行してしまいます。

結果、多くの人に受け入れられることが難しくなります。

 

革新的な技術やデザインが存在していたとしても、世の中に受け入れられなければ商品としては売れません。

更には、革新的で急進的な技術は、長い年月を経ないと世の中に浸透しにくいでしょう。

そのため、現在の世の中の標準とうまく向き合うことが、新しい技術を世の中に浸透させる上では重要だと感じました。

 

水道の蛇口の例のように、身の回りにも当たり前に触れている「標準」のデザインがたくさんありそうですね!