誰でも時には自然と戯れたいもの。
足腰が弱い人や、車いすユーザーは、目線の高さにある自然は感じることができますが、「かがんで」地面に触れるのは難しいことです。
外出した際に、「一緒に」自然を楽しみたいものです。
そこで、レイズドベッドという言葉をご存じでしょうか?
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レイズドベッドとは
レイズドベッド(Raised Bed)は、直訳すると「揚げ床」。
園芸の分野では、地面の一部をレンガやブロックで囲い、その中に土を敷き詰めた植栽のためのスペースのことを言います。
ガーデニングの分野では、家庭菜園を鑑賞し、より楽しむものとして、広まっています。
イギリス生まれのレイズドベッドですが、日本でも自作したり、商品化されていたりと人気を博しています。
おしゃれな観賞用というだけではなく、花壇が高くなることで通気性が確保され、水はけがよくなり、野菜づくりも楽しめます。
ユニバーサルデザインのポイント
なぜ、レイズドベッドがユニバーサルデザインかといいますと、作り方次第では、以下のメリットがあるためです。
・車いすに乗ったまま花壇を楽しめる
・立ったまま花壇を楽しめる
車いすに乗ったままだと、低い位置にある花壇の植物には手が届きにくいです。
花壇を高い位置に持ってくることで、立っていながら、もしくは車いすに座っていながらにして花壇との距離が近くなります。
そのため、植物を近くで見ることができます。視力が悪い人に対しても優しいですね。
更には、香りを感じたり、土を触って園芸を楽しめます。
このように、人間の五感を使って存分に楽しむことができると思われます。
こういったことから園芸療法に繋げることもできそうですね。
設計上のポイント
車いすが動作することを考えると、足元のスペース(蹴込み)を広く設ける必要があります。
車いすの高さも各々であるため、高さを調整できると仕様の幅が広まります。
また、介助者や他の利用者とコミュニケーションがとれるように、近くにベンチもあると周囲の雰囲気もより明るくなりそうです。
このレイズドベッドですが、家庭用のほか、公園や街中など、多くの人が利用する場所で取り入れられているようです。
このように、誰もが自然に触れることができるような作りであることから、ガーデニングの分野で注目されているレイズドベッドの中に、ユニバーサルデザインの考えを感じました。